フィオーレ自然観察会119「寒さが楽しい冬さがし」報告

2025年 1月18日(土) 晴れ 石神井公園
一般参加者 16名(子ども2名) リーダー 8名
石神井公園の「ひょうたん池」は全面氷に覆われ、土壌も霜柱で凍り付いています。透きとおるような青空がどこまでも続く冬晴れ。前日の強風は収まり、陽だまりでは霜も溶け温もりも感じます。今回のテーマは「寒さが楽しい冬さがし」。一年で一番寒いこの時期に生き物たちはどのように厳しい冬を過ごしているのでしょうか。
まずはフユシャクです!昆虫の少ない冬に出現し活動する、ちょっと変わった不思議なシャクガ。実は当日朝の直前下見で見つけて頂いたメスのフユシャク(シロオビフユシャク?)が逃げないうちにと真っ先に観察。他ではなかなか見つからないフユシャクの雌に合えて一安心。センダンには実をくわえたヒヨドリが飛び回り、鳥たちも必死です。ハンノキの雄花穂は花粉が間もなく飛びそうです。アジサイ、アカメガシワ、コブシ、アオギリ、コクサギなどの冬芽の違い、ちょっと可愛らしい葉痕を観察。この季節のヒガンバナの葉の姿、バラの花のように地面に広がるハルジオンやタンポポのロゼット。
ヤツデの葉裏にクロスジホソサジヨコバイを見つけました。「目のように見えるのは実はお尻です。天敵に狙われたときに頭を守っているのでしょう。」マンリョウの葉に隠れたオオカマキリの卵鞘を発見。
三宝寺池では、アオサギ、ゴイサギ、カワウ、オオバンやカモ類を観察。ひところより渡り鳥の飛来が減少しているようですが、それでも綺麗なゴイサギを近くに観て気分上々。もうすぐ訪れる春の息吹を感じる一日となり、多くの参加者の皆様から、「冬もおもしろい!新たな発見が盛り沢山!」との感想、大変有意義な観察会でした。(小林光昭)
親子班は初参加の2年生たち。虫よりも鳥よりも何より気になったのはひょうたん池に張った氷!保護者、リーダーが注意しても心は水辺に…。岸から腕をいっぱいに伸ばして手にした氷を手に跳ね回っていたが池から離れれば虫好きだけに、カマキリの卵を見つければ種類を即答。塀に付いたヒラタグモの巣の中も熱心に見入って、冬越しの生きものさがしを楽しんだ。(松下)