メールマガジン

こもれび(サンプル)

以下サンプルです。月一回(月初め)の配信です。
その時期の旬のネタや、募集中の自然観察会やイベントなどの情報が満載しています。

以下サンプルです。月一回(月初め)の配信です。
その時期の旬のネタや、募集中の自然観察会やイベントなどの情報が満載しています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
NACOT 自然観察情報 ”こもれび” 第53号
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

NACOT 自然観察情報 ”こもれび” は、NACS-J 自然観察指導員東京連絡会
(NACOT)から、観察会のご案内や活動の紹介を希望された方、または承諾いた
だいた方などに配信しています。
心当たりのない場合や、配信停止を希望される場合は nacot.komorebi@gmail.com
まで、その旨ご連絡ください。

5月末から暑い日が続きましたが、その後は早くも梅雨空、6月8には各地で観察会
が予定されていますが天気が心配です。雨に濡れた紫陽花の葉の上をゆったり動く
かたつむりを眺めながら、NACOT 自然観察情報 ”こもれび”第53号をお届けします。

☆☆☆☆☆☆ 目 次 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1.トピックス・イベント情報
NACS-J 自然観察指導員講習会(八王子)報告

2.生物多様性を実感できるお勧めスポット
<No.43 清澄庭園 紀伊國屋文左衛門の屋敷跡で生物多様性 >

3.自然観察のツボ
<No.43 トンボについて>

4.観察会案内

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1.トピックス・イベント情報

5月24日(土)~26日(日)の2日間、高尾の森わくわくビレッジ(八王子市)
においてでNACOTと五洋建設株式会社・株式会社イーリバースドットコム の共済
でNACS-J 自然観察指導員講習会が行われました。
今年も仕事を持っている方、学生にも参加しやすい2日間のスケジュールで定員
を大幅に超える申込をいただき、60名の新しい仲間を送り出すことができました。
そしてNACOTにも多くの方に入会いただきました。
NACOTでは講習会、新人が最初の一歩を踏み出しやすいように、実践的な
フィールド研修や、毎月の室内勉強会を実施すると共に、新人がリーダーを
経験しやすい観察会もたくさん用意しています。

今後、観察会で新人が皆さんをご案内する機会もあるかと思います。
その時は、あたたかく見守ってあげてください。


2.生物多様性を実感できるお勧めスポット

<No.43 清澄庭園 紀伊國屋文左衛門の屋敷跡で生物多様性 >

4月中旬、江東区の清澄庭園に行きました。
ここは隅田川のすぐそばにある東京都立の庭園で、一説には江戸の豪商・紀伊國屋
文左衛門の屋敷跡と言い伝えられており、その後大名の屋敷を経て、明治11年岩崎
弥太郎が荒廃していたこの邸地を買い取り、岩崎家3代にわたり庭園造成を進め、
明治の庭園を代表する「回遊式林泉庭園」として完成したものです。
庭園に入るとまず目に入るのが庭園の半分以上を占める「大泉水」と呼ばれる大き
な池、その周囲に配置された日本全国から集めたといわれる「名石」の数々です。
これらは金に糸目をつけず岩崎家が自社の汽船を用いて全国の石の産地から集めた
そうです。

庭園の周囲はタブノキ、シイノキ、サンゴジュ、クスノキ、モチノキなどの常緑広葉
樹で囲まれておりその緑が目にまぶしく映ります。この周辺一帯は、関東大震災の
時に大火災によって大きな被害を受けましたが、この庭園ではこれらの常緑樹林が
襲い掛かる大火を食い止めて避難場所となり、多数の人命を救ったという歴史もあ
ったそうです。
樹林にあるサンゴジュの木は、ちょうど新葉が展開したばかりで光沢があり明るい
緑色をしたきれいな葉でした。この木は大気汚染に強く、葉や枝の水分が多く密生
しているので、タブノキとならんで防火樹として有名です。

サンゴジュにしてはきれいな葉だなと思い横の木を見ると、何かに食べられて穴が
開いた葉が沢山ありました。まだ展開したばかりの葉にもう穴を開けるのは何者か
とよく探すと、いました。やはりサンゴジュハムシの幼虫です。
図鑑を見ると『幼虫は4月に現れ、展葉したサンゴジュの葉を食害し、葉を穴だらけ
にし、5月半ばすぎころから、土に潜って蛹となり、6~7月に成虫が現れる。成虫
も又この葉しかも葉肉のみを食べるため、食痕は後に茶色となり、更に美観を損な
う。』 とありました。
この虫たちは今まさに卵からかえって、展開したばかりの新葉を夢中で食べている
ところでした。サンゴジュの葉は彼らにとってそんなにおいしいものなのでしょう
か?
下町の町中にある、池と名石の庭園でも春になって生き物たちのいとなみを見るこ
とができました。
(原田博雄)


3.【自然観察のツボ】

<No.43 トンボについて>

トンボは、原始的な羽根の構造を残していることから、古代の昆虫の生き残りとい
われます。日本には大型種のオニヤンマから、2cmたらずのハッチョウトンボまで
200種類近くが棲息します。
成虫は複眼が大きく、約270°の視界があります。長い2対の翅をそれぞれ交互には
ばたかせて飛行します。とまるときには、翅を上に背中合わせに立てるか、平らに
左右に広げます。他の昆虫のように後ろに曲げて背中に並べることが出来ません。
腹部は細長く、後方へのびます。飛びながらカ、ハエ、チョウ、ガや他のトンボな
どを捕まえて、大きなあごで獲物を食べます。多くの種類のオスは縄張りをもち、
他のオスが縄張りに侵入すると、激しく攻撃します。ヤンマの仲間はより広い縄張
りを巡回するように飛び回る行動をします。
オスは腹部の前部に交尾器、先端に付属器があります。メスを見つけると首を確保
して固定(おつなぎ)します。メスは腹部をオスの交尾器まで伸ばし、交尾をおこ
ないます。

トンボは特殊な交尾を行います。生殖器は雌雄ともに腹部の後ろにありますが、オ
スは腹部の前にある嚢にあらかじめ精子を蓄えます。おつなぎしたメスは、自分の
腹部の末端をオスの嚢に差し込んで精子を受け取ります。このとき、全体として一
つの輪のようになります。交尾が終わったメスは産卵を行いますが、産卵は種類に
よってさまざまです。
ギンヤンマなど – 雌雄が数匹連結したまま、水草などに産卵。イトトンボの中には
潜水して産卵するものもいます。
幼虫はヤゴと呼ばれ、水中で生物を捕食して成長します。顎はヒトの腕のようにな
っていて、曲げ伸ばしができます。獲物を捕える時は顎を伸ばしてはさみ取ります。
獲物は、小さい頃はミジンコやボウフラ、大きくなると小魚やオタマジャクシなど
になり、えさが少ないと共食いをして、強いものが生き残ります。幼虫の期間は、
ウスバキトンボのように1か月足らずのものから、オニヤンマなど数年に及ぶもの
もいます。終齢の幼虫は水辺の植物などに登って羽化します。羽化はセミと同じよ
うに多くが夜間におこなわれます。トンボの成虫は寿命が数か月ほどと長いものが
多くいます。また、羽化後、かなりの距離を移動するものも知られています。アキ
アカネは夏に山地に移動し、秋に平地に戻ってきます。ウスバキトンボのように海
を越えて移動するものも知られています。この種は熱帯・亜熱帯に生息しますが、
春に南日本から成虫が発生し、それぞれの地域で繁殖しながら日本列島を北上します。
寒さの訪れとともに、すべて死滅してしまいます。トンボはふつう幼虫で越冬しま
すが、オツネントンボの仲間は成虫で越冬します。

赤とんぼ
いわゆる赤とんぼは18種といわれ、本州には16種が生息します。アキアカネ、ナツ
アカネ、ノシメトンボの3種が最も普通に見られます。共通点は田んぼやため池で
発生することですが、最近アキアカネが激減しています。一部の稲の育苗箱用殺虫
剤が原因のようです。。赤とんぼのいる風景の復活を願ってやみません。
今年のNACS-Jの自然しらべは「赤とんぼさがし(7/1~10/31)」です。皆さんも
近所や旅行の際にアカトンボの調査してみませんか。

詳しくは6月下旬に掲載されるNACS-Jのホームページをご覧下さい。
(小口治男)


4.観察会・イベント案内


★6月8日(日) 第25回東京自然めぐり観察会
「明治神宮 都心に広がる豊かな森」
東京の真ん中にある『自然の森』、明治神宮の森には驚くほど豊かな自然があります。
鬱蒼と茂った樹木、可憐な山野草。奇跡ともいわれる、自然の森をゆっくりと観察
しませんか。

■集合時間・場所:10:00 明治神宮北参道入口
(JR山手線代々木駅より徒歩8分)
■解散時間・場所:12:30ごろ 明治神宮宝物殿前
□持ち物:飲み物・帽子・雨具・あれば観察用具
■行事災害保険への加入の有無:有


★6月8日(日)葛西はまかぜ初夏の観察会
都民の憩いの場として知られる葛西臨海公園は、25年かけて育まれた都内有数の
緑の宝庫でもあります。特に海を渡ってきた渡り鳥たちが最初にたどり着いて
一息つく場所として有名ですが、それができるのもここに多種多様な生き物たちの営みが
有るからこそです。草木から始まり、虫たち、カエルやトカゲなどの小動物、
そして鳥たちへと続く命のつながりの一部を、自然保護協会の自然観察指導員が
少人数制でご案内いたします。

■集合時間・場所:10時 JR京葉線葛西臨海公園駅前噴水横
■解散時間・場所:12時30分、葛西臨海公園サービスセンター前
□参加費:大人300円、中学生以下100円(幼児無料)
□持ち物:飲料水、筆記用具・雨具等
□備考:雨天中止
■行事災害保険への加入:有


★6月8日(日) より鳥みどり観察会45 『ツバメと浅川の夏鳥』
夏鳥として日本に渡ってくるツバメの仲間は4種類ですが、浅川ではこの内の3種を同
時に観察することができます。
当日はこれらのツバメをじっくり観察します。さらに水辺の夏鳥やカワセミも探しまし
ょう。

■主催者名:日野の自然を守る会(協力:NACOT)
■集合:9:00 京王線 高幡不動駅 改札前
■解散:12:00頃 浅川・新井橋
□持ち物:筆記用具、双眼鏡など
□備考:雨天中止
□参加費:大人300円、小中学生100円
■行事災害保険への加入の有無:有


★6月15日(日)第35回野川わくわく観察会
「見てびっくり 花と昆虫のふしぎなつながり」
ズームイン*ホタルブクロの花を訪れるマルハナバチ*
野川公園・自然観察園で初夏の草花と昆虫を観察し、そのつながりの不思議を
探ってみよう。

■集合:午前9時30分
■集合場所: 西武多摩川線新小金井駅改札前(JR中央線武蔵境駅乗換、次の駅)
□参加費:大人500円 子供100円
■解散:12時30分
■解散場所:現地(終了後、反省会を兼ねた昼食会を予定)
□持ち物:観察用具(虫眼鏡、図鑑等)、雨具、飲物、お弁当
□その他:小雨決行、中止の場合は当日7時頃までに連絡
行事保険加入


★6月22日(日) 第10回横沢入しぜんかんさつ会
『初夏! そうだ、横沢入へ行こう!』
オトシブミやシュレーゲルアオガエルもみなさんをお待ちかねです。
東京都里山保全地域である横沢入にて、親子を対象としたしぜんかんさつ会を
開催します。(大人の方のみの参加も歓迎します。)

■集合時間・場所:9時30分 JR五日市線武蔵増戸駅改札前
■解散時間・場所:12時半頃 現地解散
■行事保険加入:有
□服装:長袖、長ズボン、帽子
□持ち物:長靴、雨具、着替え、敷物、飲み物、昼食、筆記用具、健康保険証のコピー、
あれば双眼鏡、ルーペ、図鑑など
□備考:小雨決行
□参加費:大人 500円、大学生以下 100円(未就学児は無料)
※小学生以下は保護者同伴
□定員 50名
□共催:環境ネットワーク・文京


7月5日(土)TAMAKAN 多摩自然観察会
「夏の高尾観て歩き」
日影沢沿いの植物や昆虫を観察して歩きます。

■場所: 高尾日影沢から山頂付近まで
■集合; 9:15 JR 高尾駅 北口
■参加費: 500円
■解散: 昼食後山頂付近(日影沢のみでも可)
■持物: 弁当、飲み物、雨具、敷物、帽子、観察用具など
■その他  雨天中止 保険加入


★7月26日(土)27日(日)「青少年のための科学の祭典2014全国大会」
セミの抜け殻しらべの展示、 ミニ自然観察会
「青少年のための科学の祭典」全国大会は、毎年7月末から8月初め頃、北の丸公園
にある科学技術館で開催されます。
理科や数学あるいは科学技術といった分野の実験や工作を一同に集めて来場者に楽
しんでもらうイベントです。
昨年「セミの抜け殻しらべ市民ネット」として初めて出展し、今年も、セミ殻しらべに
関する展示と、北の丸公園でのミニ観察会を行います

■集合9:00 出展時間:9:30-16:30
■会場:科学技術館、北の丸公園(ミニ観察会)
■行事災害保険への加入の有無:有(主催者である科学技術振興財団が加入)


★7月27日(日)文京区発!自然観察会(セミの抜け殻しらべin文京区占春園)
文京区観察会では地元の子供とその保護者と共に文京区占春園で「セミの抜け殻しらべ」
を毎年開催しております。
採取できる抜け殻の種類が夏の初めと終わりではどの様に違うか比較します。

■主催:環境ネットワーク・文京 ■場所:占春園(文京区教育の森の一角)
■指導員集合:9:00(一般:9:30)■解散:12:30(予定)

■行事保険加入済み

<編集後記>

今回も最後までお付き合いただきありがとうございました。

5月18日に日比谷公園で「みどりの観察会」を行いました。この観察会の狙いの一つ
は、たまたま日比谷公園に来ていた、普段は自然観察などあまりしたことがない人た
ちに自然観察会を楽しんでもらおうというものです。とは言っても全く動植物に興味
のない方に参加していただくのは容易ではありません。
また、6月1日には自然教育園で子供向け「白金観察会」が開催されました。今回、品
川区の小学校3年生に案内を配布できるという幸運に恵まれ、多数の親子に参加頂く
ことができました。
申し込み頂いた子供達のほとんどは生き物が大好きで、自分たちでいろいろな生き物
を発見して、楽しんでいました。一方で、世の中には、ほとんど外で遊ぶこともなく、
家でゲームばかりやっている子供たちがたくさんいて、その子達の中には、もしか
したら、自然の中で虫や花と戯れることを知らずに大人になっていく子供もいるかも
しれません。本当は、そういう子供たちにこそ、自然の中で生き物と触れ合う経験を
させてあげたいと心から思った一日でした。
これからは、普段自然と接する機会の少ない子供そして大人に参加してもらえる企画も
もっと増やせていけたらと思っています。

次号予約
第54号は2014年7月上旬発行予定です。

検索

最新のレポート記事

レポート月別アーカイブ